皮膚科学の見識をつねに深めながら、趣味の料理が自身のストレスケアになっているというほど食の探求心も深いOSAJI開発者 茂田正和が、ヘルシーで心ときめく料理を生み出すフードコーディネーター米田牧子さんとセッション。夏に多い肌悩みの原因の1つである皮脂の“代謝”を促すのに役立つ、ビタミンB2が豊富な食材を主役にした2つの炊き込みご飯を紹介します。
茂田
今回のセッションでは、僕は「山椒香る穴子の炊き込みご飯」を。米田さんは「鯖とレモンの炊き込みご飯」をつくりました。米田さんの炊き込みご飯は、なんというか“びっくり美味しい”一品!鯖、インディカ米、レモン、ココナッツミルクに、レモングラスのハーブティーの組み合わせ新鮮だったなあ。
米田
鯖の臭みを何でどう消すか、というところで香りの工夫を凝らしました。今回は1合(約2人分)のお米を昆布出汁で炊いていますが、そこにレモンと大さじ2ほどのココナッツミルクを入れました。
茂田
僕も先日、クラフトジンのプロジェクトに参画していたこともあって、あらためて料理を香りから考えるのって面白いなあと感じました。僕がつくった炊き込みご飯も山椒や三つ葉の香りがポイントになっていますが、山椒は梅雨時の体内の水抜きにも良いといわれている素材です。
米田
私は個人的にもエスニックなテイストが好きなので、お茶漬けとしてかけるハーブティーを、ミントとかではなく、鯖と一緒に炊いて混ぜ込むレモンとの相性も考えてレモングラスに。消化を促してくれる働きもあるハーブティーです。
茂田
炊き込みご飯って、視覚的にも気分が上がりますよね。僕の場合、基本の炊き込みご飯の分量は、ご飯と出汁の割合は1:1。そこに醤油とみりんを大さじ1ずつ、塩を小さじ1/2入れて炊きます。そして、土鍋で炊く場合は沸騰まで強火、沸騰したら弱火にして10分、10分経ったら火を止めて蒸らしが10分。
米田
私も土鍋で炊くときの流れ、すべて一緒です。これは覚えてしまえばそんなに難しいことはないですよね。
茂田
ぜひ皆さんも、炊き込む具材を置き換えてみたり、自分が食欲をそそられる香りを隠し味にしたりしてトライしてみて欲しいです。
by 茂田正和
穴子に沸かしたお湯を回しかけ、ぬめりを取って下処理をしたら醤油、みりん、酒、砂糖で味付けをして煮穴子をつくっておく。
ご飯の準備は、といだお米に昆布と椎茸でとった出汁を注ぐ。炊き込みご飯用の調味料を入れて、出汁をとった干し椎茸を刻んで混ぜ入れたら土鍋で炊く。
炊き上がったら、食べやすい大きさに切った煮穴子を崩さないよう混ぜいれて、実山椒、刻んだ三つ葉をあしらって完成。
土鍋で炊くだけでご飯の風味がぐっと豊かになるので、忙しくて時間がないけれど美味しくビタミンB2を摂りたいな、という時は市販の煮穴子を買ってきて活用しても。夏の疲労回復という意味では、もちろん鰻でトライしても良いと思いますよ。出汁はつねに多めに用意しておくといろいろなかたちで使えますし、今回の炊き込みご飯では、出汁をかけてお茶漬けにするのもおすすめです。
by 米田牧子さん
鯖は軽く塩をして、ガスバーナーで表面に焦げ目がつく程度に炙って軽く火を入れる。
ご飯は、インディカ米を使用。とがずにさっと水ですすぎ、お米と同量よりも気持ち多めの昆布出汁にココナッツミルクをお好みで大さじ1〜2加える。準備しておいた鯖と、薄く輪切りにした国産レモンをのせて土鍋で炊く。
炊いている間に薬味の万能ネギを刻み、レモングラスのハーブティーを煮出しておく。炊き上がったら薬味をのせて完成。レモンも鯖と一緒に混ぜ込み、レモングラスティーをかけていただく。
今回はガスバーナーを使って鯖を炙りましたが、焼き網やグリル、フライパンで焼き目をつけても構いません。出汁は、前日から水に昆布を浸して水出しでとりました。出汁を準備する時間がない場合は、普段どおり水のみで炊いても。薬味は万能ネギの代わりに、ディルやパクチーもおすすめです。レモングラスティーはお茶として飲む時よりやや濃く煮出すとエスニックな余韻の味わいに。