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「kako -家香-」ワークショップの舞台裏
(前編)


オープン前より話題を集めた、OSAJI 蔵前店 併設のホームフレグランス調香専門店「kako -家香-」。ワークショップスペースでkakoオリジナルのブレンドエッセンシャルオイル等を、お客様自身が好みに合わせて調香していく60分 間。この体験が大人のわくわく感に満ちたものとなるようアドバイスをくださった三浦武明さんと、OSAJIディレクター 茂田が“香りのこと”を語り合いました。


Profile

三浦武明さん プロフィール
フライングサーカス代表

世界の料理と東京のクラフトビール、700銘柄以上のジンを提供する「TOKYO FAMILY RESTAURANT」はじめ、都内に4店舗を経営。日本のクラフトジンの第一人者であり、国産ジン普及のサポートや「GIN FESTIVAL TOKYO」の主催と、クラフトジンに関するイベントを多數手掛けている。昨年は、ジンの検索や購入ができるアプリ「JUNIPER」をリリース。今夏には渋谷に実験的なジンの蒸溜所を設立し、自身のブランド「Distiller M」をローンチする。
www.flyingcircus.jp/
https://www.instagram.com/takeaki.miura/

茂田正和 プロフィール

両親や祖父母に華道家、茶道家、俳人、音楽家を持ち、生い立ちの中で日本の文化や芸術に親しんできた一方で、化粧品開発者としては皮膚科学研究者であった叔父から影響を受ける。アレルギー学会にも足を運ぶなど肌へのやさしさに配慮した化粧品づくりに定評があり、近年は精油の蒸留や調香の世界を探究中。香りのアドバイザリーや、料理好きの一面も生かし料理家とのコラボレーションなども精力的に行っている。

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香りを感じる、つくるって
音楽制作とすごく似ていますよね

茂田 僕と三浦さん(以下、武さん)の馴れ初めは、2020年に長野県の佐久エリアにある日本酒蔵さんと取り組んだクラフトジン「YOHAKHU」のプロジェクトでしたよね。僕は香りのアドバイザーということで参画させてもらって。

三浦 そう。仲良くさせて頂いている人がすでにプロジェクトに関わっていて、クラフトジンについてレクチャーして欲しい、と声がかかった。じゃあ、って訪ねたらその日は、もう蒸留が始まっているタイミングで。食事の時にお話したらすごく意気投合して、なんか良い出会いだったなあ、っていう予感を持ち帰ったのを覚えてます。

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茂田 僕も、この先何かご一緒したいとすぐに思いました。なので「kako -家香-」でのワークショップの話が出た時に、「これは味と香りのプレゼンテーションをたくさん手がけてきた武さんに連絡するチャンス」となって。

三浦 いま、うちの会社で経営している店舗には700〜800種のクラフトジンそろっているのですが。ジンって、香りと味を一緒に体に入れるというのが最大の魅力で、確かに一緒にできることがありそうだと思って嬉しかったです。何より、茂田さんと話してわりとすぐ“音楽を愛してる”という共通項も見つかっていたし。

茂田 そう、「香りって音だよね」という結びつきが(笑)。

三浦 しかもね、うちのスタッフにはスキンケアもメイクも、OSAJIの化粧品のファンがかなりいて。一緒にお仕事をすることになったと伝えたらみんなめちゃくちゃ喜んでくれました。

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茂田 僕は、スキンケアの研究開発についてはだいぶ歴が長くなったんですけど、香りの研究についてはどちらかという後発。つねに試行錯誤している中、香りを音楽にたとえるプロセスはとても新鮮でした。

三浦 日本に古くから伝わる香道では”聞香”(香りを聞く)と表現するし、フレグランスの香調を表す“note”は、訳すと音符。歴史をひも解いても、香りと音楽は関係が深いんですよね。クラフトジンにもトップノート、ミドルノート、ベースノートという香りの構造があって。飲んでみるとわかるのだけど、ベースノートがしっかりしているものほど、香りとして優れた設計であることがわかります。

茂田 レコーディングエンジニアの経験がある僕としては、その「ベースノートがしっかり」が、「低音がしっかり」していると音楽全体が立体的にはっきり聴こえるということと同じだと思わず膝を打ちました。

三浦 ベースノートで使うエッセンシャルオイルは粘度が高くて重めだから、低音のリズムの重さ、と通ずるものがある。一方で柑橘系とか、トップノートで使うエッセンシャルオイルは揮発性が高くて、軽やかな香りだから高音のようなとっつき易さはあると思う。でも僕はたまに、香りの構造をハンバーガーに例えたりします。具材単体だと味気なくても、はさんで合わさった時に美味しさのハーモニーが奏でられるでしょって(笑)

茂田 ベースノートを大事にすると、仕上がった香りの深みはもちろん、持続性も変わりますよね。クラフトジンとの違いといえば、化粧品の香料は口に入れて飲み込まないから、ノドから上がってきてキャッチする風味的な香りと、鼻の外から嗅いてキャッチする香り、というところはありますが。

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三浦 そうですね。口に入れた後にノドから鼻に抜ける香り“レトロネーザルアロマ”においては、とくに重いベースノートがはっきりくる感じはあると思います。

茂田 なるほど。今回のワークショップのコンテンツを創り上げていくにあたっても、香りの強弱を“イコライジング*”と呼んだ武さんの提案にもぐっときました。
*低音から高音まで、音に含まれる多くの周波数成分から指定した周波数範囲の音量を、装置(イコライザー)を使って上げたり下げたりすること。
三浦 最初はね、「kako -家香-」に来ていただくお客さまに香りの設計についてもっと緻密なところまでわかって欲しい、とか思ってかなり詰めてみたりもして。茂田さんもかなりアカデミックに掘り下げる人だから、取り留めなくね(笑)

茂田 ゴールが見えていることは、はなからやらないタイプでして(笑)。スクラップ&ビルドを繰り返しながら作っていきたいんです。

三浦 僕も、一度はとことん考えるプロセスをとって、共有しながらつくりたいタイプ。とくにゼロからものづくりするときは大切にしたいところです。

茂田 今回、「kako -家香-」のワークショップで調香したエッセンシャルオイル、ルームフレグランスはシリアル番号で辿れるようにしたので。体験していただくお客さまもぜひ自問自答しながら(笑)ご自身の調香、“家の香り”を素敵にブラッシュアップしていって欲しいです。

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—次回(後編)では、嗅覚と記憶のこと、香りによるクリエイティビティへの刺激についてお話が展開されます!

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「kako -家香-」ワークショップの舞台裏(後編)
「kako -家香-」ワークショップの舞台裏(前編)
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