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つくる、食べる、
肌が喜ぶ料理の話。

vol.9
テーマ / 乾燥
November 19, 2021

秋の養生といえば、”うるおい”ケア。身体の内側も外側も、乾燥によるトラブルに見舞われやすい季節です。今回は、OSAJIディレクター茂田正和と料理家・ハーバリスト葉子さんによる、肌の潤う力をサポートするメニューをご紹介します。


肌も心も満たされる
“うるおいケア”レシピ

葉子 一気に秋めいて肌寒さを感じるようになりました。そうすると気になるのが乾燥。

茂田 秋冬はとにかく保湿ケアが重要ですよね。乾燥から肌を守るための保湿の仕組みは2段階あって、“水分を保持する力”と“保持した水分を外に逃がさない力”。水分を保持する力は、アミノ酸によって構成されるNMF因子がメイン。そして水分を外に逃がさないために必要なのが、セラミドに代表される細胞の間を埋める脂質(細胞間脂質)です。このセラミドや脂質の原料として、実はコレステロールが大きな役割を担っています。

葉子 肌への潤いという観点では、動物性食材というのはコレステロールをはじめ、アミノ酸に脂肪酸、ビタミン、亜鉛など必要な栄養素がたっぷりですよね。

茂田 コレステロールって一般論としてはあまり良くないものという印象が強いけれど、エネルギー源として必要なものですし、水分を逃がさない肌づくりという意味では、なくてはならないものなんですよね。卵は、カロリーが低く1日1個でコレステロールを適度に摂れるので肌にとっては良い食材。ビタミンB2も豊富で、脂質の代謝を助け、皮膚を健康に保つ作用もあります。実は母親が昔、菜食に目覚めて動物性食材を急激に摂らなくなったら、なんだか肌の調子が悪いと。脂質やタンパク質が不足したことで、角質層で潤いを保持できなくなってしまったんですよね。

葉子 精進料理はそのあたりをすごく考えられていて、お肉や魚の代わりに必要な栄養素を大豆で補えるよう、様々な調理法を工夫して補完できるようになっていますよね。大豆ステロールや大豆タンパクももちろんですが、女性ホルモン作用のあるイソフラボンを含んでいる点でも、大豆はお肌にとって良い食材です。女性はホルモンバランスが崩れることによって、肌荒れや不調などの身体の乱れが起きやすいですから。

茂田 ミネラルを意識的に摂ることも大切ですね。アトピー性皮膚炎の方は血中のマグネシウムが不足していることが多いと言われています。マグネシウムは細胞間脂質を形成するのに必要な栄養素。海の食材を撮り入れるのがおすすめです。今回紹介する茶碗蒸しには、あおさたっぷりの餡かけをのせました。

葉子 そうですね。潤いのある健康的なお肌に必要なものという意味では、ビタミン・ミネラル・脂肪酸と様々な栄養素をバランス良く摂ることもとても大切ですからね。私のレシピでは、ビタミンやミネラルが豊富な牡蠣を主役に、油溶性の抗酸化物質を含むイクラ、食物繊維豊富なアスパラを組み合わせてみました。

茂田 葉子さんの専門であるハーブでは、何かおすすめはありますか?

葉子 セージは粘膜の補修作用も期待できる、とてもパワフルなハーブです。セージというと、浄化や抗菌のイメージがあるかと思いますが、女性ホルモンのバランスを整えてくれる作用もありますし、膿んだ傷も癒すとか、“庭の助っ人”との異名がついていたり、とにかく万能で生命力の高いハーブです。お肉やクリーミーなソース、バターやチーズ、フルーツなどと合わせると、驚きのマリアージュを見せてくれます。今回ご紹介するお料理にも使っていますので、ぜひ楽しんでみてください。

アスパラガスと牡蠣の
豆乳クリームコキール

by 葉子さん

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材 料
  • 豆乳
  • 小⻨粉
  • 白味噌
  • しめじ
  • 塩・胡椒
  • ナツメグ
  • イエローマスタード

  • 牡蠣(大粒)
  • 片栗粉
  • アスパラガス(大)
  • いくら(醤油漬)
  • アラマンサス
    (玄米・キヌアでも可)
  • セージ(フレッシュ)
  • パプリカパウダー
  • 粗挽き胡椒
  • イタリアンオレガノ
    (チャービルでも可)
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つくりかた

小⻨粉、白味噌を丁寧に混ぜ合わせ、何回かに分けて豆乳を加える。塩胡椒、ナツメグ、イエローマスタード、軽く焼いたしめじを加え、弱火でとろみが出るまで加熱する。

アマランサスを中火で乾煎りにし、はぜだしたら取り出しておく。オリーブオイル大さじ3を熱し、半分にカットしたアスパラガスとセージを焼き、取り出しておく。

牡蠣は汚れを落としやすくするためにあらかじめ片栗粉をまぶした後、優しく冷水で洗う。キッチンペーパーで水分を抑えてから、あらためて片栗粉をまぶす。フライパンにオリーブオイルを熱し、牡蠣をグリル。こうばしく焼き目がついたら取り出す。

器にソースを敷き、牡蠣、アスパラガス、しめじを盛り付けてさらにソースをかけ、セージ、アマランサス、いくら、イタリアンパセリをトッピングする。

POINT
小⻨粉・白味噌・投入をしっかりと混ぜることで、仕上がりの舌触りがなめらかになります。

コキールとは、魚介類を生クリームで煮込むフランスの料理。牡蠣をこうばしくソテーしアスパラやハーブ、スパイス、雑穀で仕上げるレシピです。潤いある健康的なお肌に必要な栄養素を組み合わせました。クリームソースには豆乳と白味噌を加えて優しい風味に。

あおさとなめこのあんかけ茶碗蒸し

by 茂田正和

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材 料
  • だし(昆布・しいたけ)
  • あさり
  • あおさ
  • なめこ
  • 片栗粉
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つくりかた

あらかじめ昆布と椎茸で出汁をとっておく。

卵とだしを1:3の割合で合わせ、弱火で10分程度蒸す。途中ふつふつと泡立ってきたら潰して空気を入れないように気をつける。

沸騰した出汁にあおさ・あさり・なめこ・塩少々を入れ、片栗粉でとろみをつけ、茶碗蒸しにかける。

POINT
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弱火で蒸すことによって、均等の火が入り、仕上がりもなめらかに。

コレステロールを補うのに卵は優秀な食材。あおさやあさりなどの海の食材によってミネラル分も補給できます。海の風味を感じる茶碗蒸しです。餡かけってそれだけで幸せな気持ちになりますよね。

text : Ayumi Oguma
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つくる、食べる、肌が喜ぶ料理の話。
vol.9 テーマ / 乾燥
vol.8 テーマ / 捨てない
vol.7 テーマ / 出汁〈昆布・干し椎茸〉
vol.6 テーマ / 出汁〈昆布・干し椎茸・エイヒレ〉
vol.5 テーマ / 旬のものを食べよう〈2/2〉
vol.4 テーマ / 旬のものを食べよう〈1/2〉
vol.3 テーマ / 皮脂の“代謝”を促す
vol.2 対談 / 楽しく、おいしく、食べるために。
vol.1 インナーケアから美肌を育む。