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mitosaya× OSAJI
Collaboration
2024.2.14(水)数量限定発売
2024年2月14日、“自然からの小さな発見を形にする”蒸留所〈mitosaya〉とのコラボレーションアイテムを数量限定で発売。モチーフとなったのは、〈mitosaya〉が毎年発表するフランスの伝統的なリキュール、パスティスをmitosaya流に再構成した『PASTICHE PASTIS(パスティーシュ)」。お酒の香りをヘア&ボディケアアイテムに昇華させるという新たな試みとは。

今回の記事では、コラボレーションの経緯やパスティスというお酒についてはもちろん、千葉の山麓にある〈mitosaya〉の薬草園を実際に訪ねて、まだ仕込み途中のパスティスをもとに現地で行った調香の様子を〈OSAJI〉代表 茂田正和と、〈mitosaya〉代表 江口宏志さんの対談形式でレポートします。

“mitosayaとだから”できた挑戦。

千葉県南部、房総半島のちょうど真ん中あたりに位置する緑豊かな大多喜町で、かつて薬草園だった土地を引き継ぎ活動するmitosaya。約1万6,000㎡の広大な敷地に植えられた植物や、全国各地の生産者から仕入れた果物などを原料に、自由な発想でお酒づくりに取り組んでいます。

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茂田正和(以下、茂田)
OSAJIでは季節限定の香りシリーズというのを展開しているのですが、2024年はどなたかとコラボした香りをつくってみたいなと。そう思ったときに思い浮かんだのが、ハーブをベースにしたお酒づくりをされているmitosayaさんでした。ただ、表情豊かな酒の香りを、精油を使ったOSAJIの調香でどこまで再現できるか。絶対同じにはならないを、どう近づけていくか。今までの調香とはまったく異なるアプローチなので、たくさんの気づきがあるだろうとチャレンジしたくなりました。特に、mitosayaのパスティス、とても複雑な風味がありますよね。

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江口宏志さん(以下、江口さん)
mitosayaの由来は、「実と莢(さや)」。果実だけでなく、葉・根・種からも可能性を探りながら、この場所でしかできない製品を生みだしたい、そう思いを込めました。僕たちは「自然からの小さな発見を形にする」をモットーに、蒸留酒をはじめ、季節の恵みを閉じ込めた加工品、プロダクトなどをつくっています。

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自由度の高い「パスティス」というお酒を、パスティスする。

江口宏志さん(以下、江口さん)
フランスでは食前酒として馴染み深いパスティス。一時製造禁止となったリキュール『アブサン』の代替品として生まれ、スーッとした爽やかな香りと、ほのかな甘さを感じるアニスをベースにしたお酒です。

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茂田
フランス語でパスティスというのは「似せる」「真似る」という意味を持つ言葉ですよね。江口さんがアブサンを真似てつくったパスティスを、OSAJIがさらにヘア&ボディケアアイテムでパスティスする。そのコンセプトが面白いなと思って。香りの再現は正直難しいお酒なので、腕の見せ所ですね(笑)

庶民的なお酒として生まれたパスティスは、“その土地で、その時期に採れるものでつくること”が考えのベースにある。さて、mitosayaのつくるパスティスは、どんな特徴があるのでしょうか。
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江口さん
お酒づくりにおけるハーブやスパイスはドライを使うのが一般的ですが、うちは栽培地と加工場が同じ場所にあるので、フレッシュな生の植物で仕込むことができます。一般的にお酒を飲んだとき、『フレッシュだな』と感じることってあまりないですよね。うちのお酒はそこが特別なところ。同じ植物やハーブを使っても、毎年香りや風味が変わるので、パスティスをはじめ、うちでつくるお酒は、その年ごとの味わいの変化も楽しめます。

いざ、薬草園&蒸留所へ。
まずは、mitosayaの薬草園へ繰り出して、今年のパスティスについて教えてもらいましょう。
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江口さん
ベースになるのはカモミールのスピリッツと、ヒソップのスピリッツ。そこにアニス、フェンネル、発酵茶にしたヨモギ、タイム、オレガノ、ニッケイの枝などを漬け込む予定です。ポイントになるのが甘さ。できるだけ砂糖を使わずに、発酵させると甘みが強くなる「甘茶」というハーブを使ってみようと実験中です。

数100種類の植物がのびのびと育つ園内で1つ1つ植物を収穫するなか、茂田が特に気になるハーブを発見。
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茂田
1つの植物とは思えない、複雑な香りがしますね!

江口さん
これはヘンルーダというハーブです。しっかりと強く香る、ローズマリーに柑橘を混ぜたような不思議な香りですよね。これも今年のパスティスに入れますよ。

一通り収穫を終えたところで、次は蒸留所へ。9月の初旬に仕込んだという、今年のパスティスとついにご対面。
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茂田
そもそもパスティスって、どうやってつくるお酒なんですか?

江口さん
ベースの蒸留酒にいろんなハーブやスパイスを漬け込んでつくります。いつも決まって同じ植物を入れるのではなくて、その年に採れたもので『こんな味がいいんじゃないかな』と調整していきます。

茂田
この第1弾は、あとどれくらいで完成ですか?

江口さん
6週間ほど漬ける予定で、できあがるのは10月中頃かな。今はまだ完成度5%ぐらい。まずは今のパスティスを飲んでみてください。

茂田
だいぶフレッシュですね!これは青みがどこに落ちつくかですね。

江口さん
そうそう。茂田さんならきっとこの先の香りを見つけてくれるはず…!

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未完成のパスティスから、同じ終着点を探って調香を。
薬草園で採取した植物たちと、仕込み途中のパスティスを並べて、完成の香りを想像しながら最初の調香を茂田がスタートします。
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江口さん
料理だったら味で感じる部分と、匂いで感じる部分と、それが合わさった感覚があるけど、香りの場合は鼻一本だから、その辺が難しいですよね。(茂田が調香をした香りを嗅いで)お〜!スパイシーでとてもいい香り。これはおしゃれすぎる〜(笑)。プレッシャー感じちゃいます。こんな香りのシャンプー、早く使ってみたいな。

茂田
おそらく甘茶の香りだと思うのですが、キャラメルのような、少し香ばしい煮詰まった甘い香りが潜んでいて、それが精油には本来ない香り。それをどう精油で表現するか、いろんな香りを重ねて探ってみています。あと、お酒の香りって、飲み込んだ後の鼻から抜ける“戻り香”もありますよね。そこまで含めた香りを表現したい。今回のコラボアイテムは、完成したmitosayaのパスティスも一緒に飲んで、『あ!たしかに似てる!』と感じてもらえたら面白いと思うんですよね。

〈おわりに…〉
あれから数ヶ月。さらに調香を重ねて、ついに2つのパスティスが完成。それぞれどのような香りに行き着いたのか、ぜひご自身で確かめてみてくださいね。
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photo : Mitsugu Uehara
text: Runa Kitai
〈mitosaya〉
千葉県夷隅郡大多喜町にある蒸留所。自社で栽培する果樹や薬草・ハーブ、全国の信頼できるパートナーたちのつくる豊かな恵みを使い、発酵や蒸留という技術を用いてものづくりを行う。“自然からの小さな発見を形にする”をモットーに、これまでに160種を超える蒸留酒『オー・ド・ビー』、季節の恵みを閉じ込めた加工品、プロダクトなどをリリース。
HP:https://mitosaya.com/
〈PRODUCT〉
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(LEFT→RIGHT)
ヘアシャンプー mitosaya ¥3,300(税込) / 280mL
ヘアコンディショナー mitosaya ¥3,300(税込) / 280g
ボディソープ mitosaya ¥3,300(税込) / 280mL
ボディミルク mitosaya ¥3,300(税込)/ 280g
2024.2.14(水) 数量限定発売
mitosaya×OSAJI 全ラインナップはこちら。
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[OSAJI Journal]mitosaya 江口さん×OSAJI 茂田の対談はこちら。
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